合志第一病院より、当院の「口から食べるプロジェクト」の見学依頼があり、

NSTメンバーの皆さま(医師・看護師・管理栄養士・理学療法士・言語聴覚士)が来院されました。

 

●クチタベ回診

まずは昼食時のデイルームで行っているクチタベ回診の見学です。
 

 
ポジショニング・食事のセッティング・口腔内の環境を多職種でチェックした後、
口から食べるプロジェクトメンバーの管理栄養士が食事介助に入ります。
 
当院では、栄養士も食事介助の実技セミナーにも参加します。
実際の介助時にはディレクターナース建山から指導・アドバイス等のサポートを行っており、
管理栄養士でも安全に食事介助を行い、食事形態の評価をすることができます。

 

次に、回診メンバーで評価行います。
KT(口から食べる)バランスチャートを使用し、
どうすれば食べられるか、どうすればより良く食べられるかの評価を包括的に行います。
 

 

 
KTバランスチャートでは、13項目を多職種が専門的な視点で評価していくことができます。
各項目がクモの巣状のレーダーチャートで表示される事で
口から食べる為の強み・弱みが可視化され、次のアプローチ方法へと繋がります。
 

 
出典:小山珠美(編集):口から食べる幸せをサポートする包括的スキル―KTバランスチャートの活用と支援.pp.13-71, 医学書院,2015.

 

 

●「口から食べるプロジェクト」についての紹介
 
まずはプロジェクトチームのマネージングドクターの安田より、
口から食べることの大切さ、プロジェクトチームの立ち上げ、
チームメンバーの各職種の役割等をお話ししました。
 

 
その後、ディレクターナースの建山からもプロジェクトチームの活動内容や、
チーム立ち上げから欠食率が下がってきたことなど病院としての変化、
実際に介入して食べれるようになった症例の紹介を行っています。

 

 

●ポジショニングの実技セミナー
 
当院でも看護部の職員全員に行っている患者体験のセミナーですが、
これをすることで今後のケアが全く違ってくることを実感していただきました。
 

 

質疑応答では、経口摂取を進めていく上で困っていることや、
どのようにして病院全体を巻き込んでいったか、など様々な質問をいただきました。
 
「やる事がたくさん見つかったね!」と皆さんで話しながら帰られる姿を見て、
私たちも何だか良い刺激を受けました。
 
「口から食べる」を進めていきたい病院が増えて、切磋琢磨し合えるのは嬉しいことですね!