12月、桜十字病院南館3階病棟に機械浴リクシー(LIXY)が導入されました。導入に至るまでには、南館3階病棟真島リーダー・南館4階病棟乗田リーダー・事務局 医療支援横田さんをはじめとしたプロジェクトメンバーの努力がありました。今回は、メンバーを代表して南3真島リーダーと医療支援横田さんに、機械浴導入について、インタビューいたしました。

リクシー(LIXY)とは

酒井医療のマイクロバブルの力で清潔かつ体の芯まで温めることができる機械浴

〇患者さま視点
「お風呂に浸かりたい」「温まりたい」という要望に応えられる貯湯タイプの機種。
〇従業員視点
体位変換作業も減るので従業員の作業負荷軽減や作業時間軽減につながる。
〇経営視点
作業時間が減ることにより、残業削減(コストカット)にもつながるまた、ボディソープの使用量が減るなどランニングコストが減るメリットもある。

真島リーダー&横田さんへインタビュー

真島L:これまで使用していたバスはこじんまりとした感じで、スタッフにとっても患者さまにとっても、ストレスが生じていました。拘縮が強い患者さまだと体を動かしづらく、小さいバスだと、体位変換に悪戦苦闘していました。また、高さもあまりなかったため患者さまのお体も全身が浸かることはなく、いわゆる「湯につかる」ことは出来ていませんでした。

そういった現状に課題を感じ、機械浴を導入することで解決に繋がるのではないかと考えたのが、今回の機械浴導入のきっかけになります。

横田さん:私の前任の担当者が真島リーダーとともに、どのようなものが必要であるか、検討を進められていて、私に引継ぎをいただいた際に、気になるものを全部見に行ってみようか、ということになりました。

病棟に持ってくることが出来る機器は一部に限定されてしまうので、有志のメンバーでショールームへ訪問して、いろんなものを見てみて触ってみて「これがいいよね」と思ったものを導入検討しましょうということで、8月に一度視察を実施いたしました。視察当日は、福岡県の酒井医療と佐賀県のオージ技研のショールームを一日で回り、メンバーの納得する機械浴を探しました。

真島L:これまでも南3がモデルとして、小さな機械など、「こういうのどうですか?」というご提案を横田さんの前任者からご提案いただいておりました。そのときに、ミラクルバブルのお話を聞いていて、それこそ以前「ピュアット」を使用してみたことがございました。そのときは、患者さまの皮膚トラブルを防いだり、保湿のためにとても良い機器だと感じていたのですが、以前の小さなバスではなかなか全身を浸けることができず、導入には至りませんでした。

真島L:そうですね。実際に視察に伺った際には、患者さま役と看護師役でストレッチャーに乗って、いろんな機器を体験しました。南館3階の患者さまの傾向として特殊疾患の方が多いので、そういった患者さまに適した広さや機能を見て探していて、「これだ!」と思ったのが今回のリクシー(LIXY)でした。

横田さん:実際リーダー2人で、患者さま役と介助する側で体験していただいて、2人にしか分からない感覚があるんだなと改めて感じました。見ただけでは分からない違いも多くて、現場の方が一番その良し悪しの見極めに長けているので、一緒に視察に行っていただいて本当に良かったなと思いました。

現場の方が必要としているものが何なのか最優先で考えて進めているのはもちろんのこと、あとはお金のところも皆さんが気になるところかなと思います。病院のお金を使って導入するので、これくらいのお金を使って導入したもので、患者さまやスタッフの負担がどれくらい軽減するのか、という部分を整理していくのが自分の仕事だと感じています。

真島L:これまではそういった機会はなかったですね。私としても実際にいろんな機器を見たことで本当に勉強になりました。それこそリクシー(LIXY)は、南3病棟に最も適していると感じましたが、「一般病棟ではこれがいいかもね」といった他の病棟や患者さまを想定した場合についても話し合うことができて、見て触って体験したことは自分自身のスキルアップにもつながったと考えています。

横田さん:一緒に見に行かないと分からないことはたくさんあったので、視察に同行していただけて本当に感謝しています。

真島L:そうですね。他のリーダーに今回の機械浴導入について説明した際に、「これいいね!」「うちの病棟にもほしい!」という意見をいただけて、私自身も勇気が出ました。正直不安な気持ちのままリーダー会議にてお話をさせていただいたのですが、多くの方が興味を持っていただいて嬉しかったのを覚えています。

横田さん:私は真島リーダーに感謝を伝えたいです。プロジェクトを進めていくうえで、大切なのはやはり熱意だと考えております。真島リーダーのような熱い思いを持った方がいてくださったおかげで、機械浴導入まで至ったと感じています。機械浴自体が桜十字病院では使用したことがなかったので、歴史を変える一歩目としてプレッシャーもあったと思いますが、それでも患者さまのため、スタッフのためを想い、導入まで先陣を切って走ってくださったこと、心より感謝いたします。

真島L:マイクロバブルで白濁しているお湯の中に患者さまを入れていくのですが、そのお湯もすっごく柔らかくて、ぜひ試してみてほしいです!お風呂に入った人と入っていない人の違いが、明らかなんですよ。リハ部のスタッフも「昨日お風呂入ったね!」とすぐに気づいてくれました。お顔の皮膚のツヤが違うみたいです!お顔など浸けることができない部分については、タオルでマイクロバブルの水を吸って、絞って拭いていますがそれでも効果があるようです。また、温かいお湯に全身浸かっているからか、拘縮にも効果を感じていて、普段は動かないところでも少しですが体が開くようになったと聞いています。スタッフも入浴介助の負担が軽減されたことはもちろんですが、患者さまのお身体がきれいになっていることにとても喜んでいる様子でした。

真島L:今後は、一人でも多くの患者さまが機械浴できれいにあたたかく入浴できるように、より一層頑張っていきたいと考えています。

横田さん:まずは今回、一歩目を作ってくださったので、今後は南館を始めいろんな病棟に導入していけたらいいなと考えております。