No. 003 レ・ハビリス桜十字熊本東に『ピュアット(ウルトラファインバブル発生装置)』を導入しました。
熊本市東区の介護老人保健施設 レ・ハビリス桜十字熊本東では、食事やリハビリ、レクリエーションなどを提供していますが、入浴のサポートもサービスのひとつとなっています。
その入浴の間、お客さまにはより快適にご利用いただくために、そしてスタッフには介護負担を軽減するためとして、『ピュアット(ウルトラファインバブル発生装置)』(株式会社金星製)を導入しました。
『ピュアット(ウルトラファインバブル発生装置)』とは
『ピュアット』はウルトラファインバブルと呼ばれる目に見えないきめ細かな泡を作り出す装置です。お湯の中で発生したこの泡が汚れを落とすため、湯船に浸かるだけで体をきれいにすることができます。
導入のきっかけ
寝たきりのお客さまの体を洗う体勢など介助が必要なお客さまの入浴をサポートする際には、介助者の身体へ大きな負担が伴います。
施設では腰痛を持病とするスタッフが多く、入浴時の介助負担を軽減する方法を模索していました。
また、お客さまの体への負担を減らすためにもリフト浴を実施していますが、必要とされているお客さまが多いもののストレッチャーが1台しかありません。
より多くの方にご利用いただくために時間的な問題を解決する目的もあり、『ピュアット』のデモ機をレンタルすることにしました。
2週間のレンタル期間終了後に『ピュアット』を返却すると、スタッフたちの間では”ピュアット・ロス”状態に。
使用中、入浴時の介助負担が期待以上に軽減されたことと、お客さまからの評判も良く、本格導入に至りました。
『ピュアット』の効果
スタッフの介助負担軽減の実現
『ピュアット』は湯船に浸かるだけで体がきれいになるため、体を洗う必要がありません。
そのおかげで、介助で体を洗う際の体勢や寝たきりの方をサポートする際の体位変換などが不要になり、介助者の腰や身体全体への負担が劇的に軽減されました。
また、『ピュアット』を使用するようになったことで、お客さまが感じる不安や苦痛、体勢を変えるときのリスクなどを軽減できたことは、現場スタッフにとって身体だけでなく精神的な部分でも、良い影響となっています。
お客さまの声
皮膚の大変弱い方にとっては、こすり洗いやせっけんなどもお肌の負担になります。
また、エレベール浴も可能です。ストレッチャーに横たわったまま湯船に浸かり、そのまま体を洗えるため、寝たきりのお客さまにも使用しています。
拘縮が強い方は、たとえ暖房の効いた浴室でも寒さで体がぎゅっと縮こまってしまい、なかなか洗いにくい状況でした。
通所のお客さまにもご利用いただいています。
入浴時間の時短
入浴全体にかかっていた時間の短縮にもつながりました。
導入前、お一人当たりの入浴にはおよそ30分の時間がかかっていました。
その中の”体を洗うための5分間”を短縮できることは、1日6人のお客さまを対応した場合、全体では30分間の短縮につながります。
より多くのお客さまにエルベール浴をご利用いただきたいという思いも『ピュアット』導入の後押しになっていましたが、導入前と比較すると結果的に、週で3人以上のご利用者様の増加につながりました。
なお、主にエルベール浴で対応するお客さまは、一般浴での入浴が難しい方で、浴後の処置や皮膚リスクの高いお客さまを優先しています。
『ピュアット』を併用するようになり”体を洗うための5分間”が浮くようになったおかげで、浴後の処置にかける時間に余裕を持てるようになりました。
また、入浴業務で削減できた時間を他の業務に充てることも可能となり、業務全体についても好い効果が出ています。
導入後の効果 まとめ
『ピュアット』を導入したことで、当初期待していた、
● スタッフの介護負担の軽減
● 入浴業務に要していた時間の短縮
● 入浴のご利用者様の増加
などが解決できました。
それだけにとどまらず、時間に余裕ができたことでスタッフの心にもゆとりが生まれました。
こすり洗いをすることでお客さまに与える苦痛や転倒リスクの心配などへの不安も軽減されたことで、精神的な負担も改善してきています。
そして何より、お客さまにも評判がよく、入浴が楽しいものと感じていただける時間となっているようです。
レ・ハビリス桜十字熊本東 今後の予定
よりたくさんのお客さまに快適な入浴をご利用いただきたいという現場スタッフの要望もあり、『ピュアット』をもう1台導入したいという希望もありますが、レ・ハビリス桜十字熊本東では今後、全面改修の計画があります。
今後はそのタイミングに向けて、『ピュアット』を含めた様々な機材の調査をしながら、よりよりサービスの提供に繋がるものを選定していく予定です。